2008年03月05日

東京へはもう何度も行きましたね

 先日、学内のライブラリアンがお昼に集まってディスカッションする勉強会があって、それはimage materials(註:日本語で「イメージ」っていっちゃうとどうしてもデジタル画像に気が行っちゃうんだけど、写真とか一枚物とかの画の資料を言うよ)をどうサービス提供していくか、ていうテーマの集まりだったんだけど、まあこれは、とんでもない人数が集まったにも関わらずそれほど盛り上がらなかった、ていう感じのあれだったんだけどそれはそれとして、さて終盤になって、帰ろうかどうしようかという頃、ひとりの女子の人がこそこそと江上のほうに寄ってきて、なにやら話しかけてきはるので、え、なんだろう、こんなところで見知らぬライブラリアンに声をかけられる覚えはないぞ(←なくはないだろう(笑))と思っていると、”あなた、こないだのレアブックの会に来てた人?”とおっしゃる。

 ・・・・・・ああ〜、↓あれのことね。
 http://hvuday.seesaa.net/article/80518245.html

 自己紹介とかあったから、なにかしらの印象には残ったかもしれんのだけど、何? 
 ”ていうことは、レアブックのカタロガーだと思うんだけど、そう?”
 んーと、”実際は、ビジティングライブラリアン、日本に帰る、来月”というと、Oh...みたいな感じになって、
 ”じゃあ日本語わかるよね”
 ”イエス”
 ”ちょっとヘルプが必要なんだけど、私はここのマップコレクションのカタロガーで、古い日本の地図がいくつかあって、困ってて・・・”

 なるほど「日本」「レアブック」でお声がかかりましたか。
 嬉しいハプニングですよ(笑)。

 というわけで名刺を渡して、連絡とりあって、さっそくお邪魔して、現物を拝見して、これがタイトルですよ、これが刷年ですよ、字はこれを使って、ローマナイズして、ていうのを、WordだのNDLOPACだのAjaxIME(http://ajaxime.chasen.org/)だのを駆使して、ていう。

 しかしほんと、AjaxIMEって役に立つなあ、初めて訪れたオフィスの、日本語IMEなんか一切入ってないPCでもって、日本語入力が楽々可能なんだもんなあ、と思ってたら、「畫」「圖」などの旧字体が辞書に収録されてないという一大トラップが(笑)。

 それにしても、江上ごときの一切成長してない英語力でも、さすがにCatalogingという自分領域になると、実にやすやすとスムーズにコミュニケーションがとれるというやつで、「これは資料に記載がない情報だから角がっこだね」とか「たぶん典拠ファイルにもうあるくらいには有名な人だから、生没年メモしなくてだいじょうぶだよ」とか「これをvriant titleにしなくていいの?」とか「初版が○年で、これは○版の○刷」とか「注記にそれを書くんだったら、これはこういう意味なんだよ」とかいうのが、つたないふた言み言の英単語で通じるんだから、おもしろいなあ。カタログやっといてほんとによかったよ。
 その一方で、「・・・ああ、そこはそういう意味じゃないんだけどなあ」ということがちょくちょく起こったとしても、それを英語で伝える術がなくて、「んー、まあ、許容範囲かな」と、妥協ラインをかなり後退させたり。
 でも、そういったことがスムーズにできたのも、一応夏の頃にひとしきりOCLCの目録システムと、アレフによる目録システムとを経験してたからこそであって、これはOCLC&ハーバードにおけるローカルな知識・技術にあたるよ。
 で、なんだかんだいって一番喜ばれたのは、江上の日本人としての日本語に関する専門性だったらしいけど、それって”専門性”て言うのか!? それとか、十二支で子が北とか、隅田川が川の名前であるとか、この広いスペースは皇居で、こっちの地図では同じ場所が江戸城であるとか、そういうのはネイティブならではだろうけども、一般常識、というくくりになるね。

 Catalogingという専門性を帯びた知識・技術だけではダメで、ローカルな知識・技術だとか、一般常識とか、英語力という総合的な能力とか、どれもそれぞれを上手に組み合わせて駆使できないと、なかなか有意義には専門性を発揮できない、ということなのだなあ。
 ゼネラルな学校教育とか、大学での一般教養的くくりの教育とかは、そういう問題なんだと思うよ。

 ていう感じで、3つの日本地図書誌を作成して、なんとなく仲良くなって帰ってきました、ていう顛末でした。楽しかった。


posted by egamihvu at 10:09| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
AjaxIMEを紹介した甲斐がありました。え〜といまさらですが、新字体旧字体変換には下記のサイトが便利ですよ。

http://homepage3.nifty.com/jgrammar/ja/tools/tradkan0.htm
Posted by d at 2008年03月05日 22:47
あれって、dさんに教えてもらったんでしたっけ?ごめんなさい、すっかりご恩を忘れて我が物顔に紹介してましたm(_ _)m

しかも、これはヤバイ!(笑)
なんというツールでしょう!

Posted by egami at 2008年03月06日 10:51
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