2007年11月17日

アメリカの州立大学で日本はどう学ばれているかの一例。

 7-8ヶ月経ちましたが、この経験が一番印象深かったよ。
 海外における日本研究や日本情報というのは、一部ひとにぎりの人らだけのものではないよ。

 それにしても↓の谷崎問題なんか、ちょっとレベル高くない!? 日本の学生涙目だよ。

-----------------------------------------------------
(第23回)

 University of Massachusetts Amherstには、日本分野を専門にしている教員が現在6人います。学生は、専攻している学生が約100人、日本語クラスの取得者は約200人とのことです。
 ライブラリアンのSharon Domierさんにご紹介いただいて、いくつかの授業に参加させていただくことができました。アメリカの州立大学で日本語や日本文化について学ぶ学生たちが、どのような授業を受けているかについて、ご紹介します。

●変体仮名の講読
 変体仮名(くずし字)を原資料で読む講読の授業です。主に古典文学を専攻する院生が20人弱参加しています。私がお邪魔したときは、竹取物語の写本を読んでいました。週1回・40分の授業で、8週目だそうですが、予習の段階でほぼ読めているようでした。
 ここではいい勉強方法があれば教えてほしいと求められましたので、京都大学電子図書館の貴重資料画像(http://edb.kulib.kyoto-u.ac.jp/exhibit/index.html)を紹介し、現代語訳や英訳を読んでから原資料にとりかかる方法、同じ作品をちがう資料を使って複数回読む方法、漢字にふりがなのある資料を読んで漢字を覚える方法などを紹介しました。

●Bibliographyの授業
 学部4回生・院生を主な対象とした授業で、図書・論文を検索して見つけることができるようになることを目的としたものです。ライブラリアンのSharon Domierさんが講師を務め、図書館内のPCクラスルームで行なわれています。半年の授業で、週3回なのですが、例えば課題として以下のような問題が出されていました。
「谷崎潤一郎の短編小説で英題を“The Thief”という作品の、原題は何か。また、この英訳が収録されている図書と、日本語の原作が収録されている図書を、それぞれ示しなさい。」
 この授業を受講した学生は、ILLや購入依頼の際、書誌を正確に示すことができるようになるそうです。
 NDL-OPACやWebCAT/plusで書誌を確かめたあとで、OCLC・WorldCATを検索して米国内の所蔵があるかどうかを確認すること、などが紹介されていました。そこで私のほうから「WebCAT/plusの書誌からOCLC・WorldCATの書誌へのリンクがあれば便利では?」と提案してみたところ、そうなってくれると非常に助かる、との声をいただきました。
 また、CiNiiの検索結果から本文へのリンクがあるが、アクセスできないことが多く、なぜアクセスできないかがわからない、そもそもアクセスできるのかできないのか自体もわかりにくい、との意見がありました。

●Media Japan
 インターネット上の資料を使って、日本語力をブラッシュアップするという授業です。新聞社サイトの記事・社説や、ニュース映像やテレビ番組のストリーミング、ブログ記事などを使っていました。
 よく使うWebサイトは何かを尋ねたところ、Wikipedia、goo辞典などが挙げられました。日本語の習得には映画やテレビドラマを見るのが非常に効果的だそうです。また、出席していた学生のほとんどがmixiを利用していました。

-----------------------------------------------------

 拾遺ネタ。

 (変体仮名)

・武蔵野書院「変体仮名の手引」中野幸一をテキストとして使う。
・週1回、40分くらい、1ページ半・14行くらい。8週間目でカナはほぼ予習できている感じ。
・字母を意識して読む。
・実際に書いて覚える。←これがよかった。
・江上のアドバイス:英訳でストーリーを頭に入れてから読む。近世の版本の、漢字に振り仮名がたくさんついているものを読んで、漢字を覚える。同じ文章をちがう本で読む(徒然草など)。文学上有名な作品=答がすぐにわかるようなものを読み、わからなければすぐに答を見る、悩むことに時間を使わない。

 (その他)

・WebCATplusで所蔵館プロフィールを確認すると、OCLC経由ILLに対応してくれているところかどうかがわかる。
・高校でごく基礎的な日本語を習っている人はわりと多い。特に西海岸では、日本語を授業として設けているところが多い。
・よく使うWebサイト:mixi、Wikipedia、goo辞典、crunchyroll←知らなかった動画サイト。ドラマがたくさん見れるよ。
・電子辞書は3-4年前から普及。
・院生さんの研究テーマ:源氏物語。歌舞伎。和泉式部。テレビドラマで使われる敬語について。
・この大学及びこの街が、同志社大学、北海道大学と関係が深いので、同志社・北大に留学に行く学生が多い。同志社の留学から帰国した院生は、関西弁が懐かしくてしょうがないらしい。
posted by egamihvu at 10:25| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。
この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/67051481
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。

この記事へのトラックバック
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。