2007年09月07日

夏の一時帰国4日目:「いいことばかりじゃないけど」

 阪大でとあるシンポジウムが行なわれるというので、勇んででかけてみた日。

 午前中は阪大附属図書館さんを案内していただく。
 いろいろとポイントはあるんだけど、江上的胸きゅんポイントと言えばなんといっても、広い。開架の棚に空きスペースがいっぱい。本が、しかも古い年代の本がたくさん置ける。

 古い年代の本が開架に置ける、初学者たる19-20歳の若人の目に触れ、手の届く場所にある。学問の府にとってはとてつもなく重要で、魅力的で、そんなのっていまどきだとぜいたくな話で、でもそんなぜいたくなことができるのって、それこそ京大のように歴史が長くてそれなりの蔵書を有している図書館にしかできないようなことなのに、それができてない、やってない。なんだかね。

 午後はそのとあるシンポジウムでお話を聴く。「江上さんのブログ」「江上さんの日記」と連呼される度にドキリとするので、心臓に悪いよ。どう心臓に悪いかというと、いまおっしゃった「江上さんのブログ」ってこっち(http://www.kulib.kyoto-u.ac.jp/modules/wordpress/)のことだよね、こっち(http://hvuday.seesaa.net/)のことじゃないよね、ないよね、と戦々恐々だよ。

 海外の図書館を実際に見学したり、滞在していろいろ勉強したり仕事したりするじゃないですか。そうするとこれ、絶対的に、いいことばかり起こるわけでも、いい話ばかり聴くわけでもなんでもない。”アメリカの大学図書館”は日本の大学図書館員にとって夢のパラダイスでも理想郷でもなんでもない。日本と同じように、ほったらかされてる仕事もあれば、教員や大学の無理解もあれば、残念でうっとうしい管理職もいれば、お寒い先送りやたらいまわしもある。日本のほうが圧倒的に長じてる面だってあって、そんなことでどうすんだよアメリカさんよ、と思わず説教したくなることだって、なくはない。
 なんだけど、こういうちょっと公的なところで報告したりしようとするならば、まあ、そんなことはそうそう言えへんわなあ、と。いいことばかりかいつまんで言い立て並べないと、かっこがつかないってこともあるし、わざわざ報告する甲斐がないってのもあるし、何より、お世話になった先方さんのことをそうそう悪し様には言えるわけはないし。ほんとは先方さんのメリット・デメリット、自分らのメリット・デメリットを客観的に並べ立てて、それぞれのメリットを丁寧に分析・採用していければこれほどよいことはないんだけど、でも、やっぱどうしても「先方さんのメリットVS自分らのデメリット」という図式ができあがってしまっちゃう。
 ていう感じで、話をしてみると、結果、”アメリカの大学図書館”は日本の大学図書館員にとって夢のパラダイスであり、理想郷であり、ユートピアであり、よろしくネッであるというふうに、行ったことのない人たちにとっては聞こえてしまうわけなんで、そういう話を聞かされた結果、それにひきかえ自分らは、とブルーな気持ちでとぼとぼと会場を後にする聴衆が量産されるとしたら、そうじゃない、ちがうんだ、ということを、声を大にして言いたいと思うよ。

 爆裂時差ボケ中なので、おとなしく帰って寝たよ。
posted by egamihvu at 12:33| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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