2007年06月10日

久しぶりにいい汗かいたよ p(^^)q

 1件目。
 LCが発行した冊子体書誌。ハーバードのメインライブラリーたるワイドナー図書館所蔵。

 OPACの所蔵レコード画面をハードコピーした紙だけ持って、とりあえず行ってみる。
 行ってみるはいいが、歴史ある大学で歴史ある図書館で大理石の荘厳な建物だけあって、とりあえず行ってみただけで簡単にそれらしき書架になんかたどりつけるわけがない。ていうかまず書架が”見えない”んだから。
 教訓:図書館の”なんとなくなわかりやすさ”は、”見通しのよさ”にあるんではなかろうか。書架にしろカウンターにしろエレベーターにしろが壁の向こうとかに隠れてるようなんではなく、書架があの辺になんとなく見えてる、それらしきカウンターが視界の片隅にある、そういった”見通しのよさ”があってこそ躊躇なく次の一歩を踏み出せるというもんである。
 というわけで、フロアマップだかなんだかでがんばることをはなっからあきらめ、それらしきカウンター(註:入退館管理だけのカウンターなんかではなく、レファレンスらしきカウンター)を探し(註:さすが大理石だけあって、それを探すのにもちょっとひと苦労)、(註:さすが大理石だけあって、年輪のしっかり刻み込まれた風の)ベテランっぽいおじいさんに「How can I see this book」と尋ねてみる。
 おじいさん、おもむろにカウンター横のパンフレットラックから、館内配置図とそこへの行き方が裏表1枚にまとまったA4の紙をつまみ上げて差し出す。教訓:FAQに対応するパンフくらいはカウンターにふんだんに常備しておくものである。
 そのパンフを見て卒倒しそうになりましたが、まず表には新分類と旧分類のアルファベット(LC分類か独自分類か数字か特殊文庫か)がぎっしりと並んでいて、それぞれのアルファベットに対応する配置場所(東棟か西棟か、地上何階か地下何階か)がまたさらにぎっしりと並んでる。しかもその配置たるや、分類順が配置順にまったく対応しておらず、おもっきしばらんばらん。(例:PA=西3階、PB=東地下A階、PC-PF=西2階、PG=西地下B階、PH=西地下A階、PJ=東6階)
 で、卒倒しかけたのだけど、よくよく見てみれば、自分の求めるDSの本は西棟5階にあるんだな、ということは一瞬にして知れる仕掛けにはなっている。教訓:請求記号と案内さえシステマチックにできていれば、請求記号と配置を無理やりシンクロさせる必要はないのかもしれない
 その裏には全館の立体図があって、それを指し示しながら”いったん1階に戻って(いつのまにか2階にいた)、書庫入庫ゲートを通ってから、各階の各棟へ行くんだよ”と(たぶんそんなふうな趣旨)教えられる。教訓:館内がわかりにくくても、案内をわかりやすくすることでなんとかなる。
 1階書庫入庫ゲートはサーキュレーションデスクのすぐ横に配置されてて、あ、ここがひとつの心臓部なんだな、というにおいがプンプンしてる。ゲートはバーがあるわけでもなんでもなくて、壁についてる機械にカードを自己申告でスリップさせるだけだった。
 書庫へ向かうエレベータに乗り込んで、また不安になりかけるのだけど、書庫内サインのデザインがかなりわかりやすくできている。書庫内配置自体は、旧分類と新分類がごちゃまぜに配置されてるし、アルファベット順でもないんだけど、旧分類は黄色、新分類はワインレッド、というふうに一目で見分けがつくようにはなってるし、ひとつひとつの書架の袖に何番から何番というのがこまめに案内されてるので、なぜかしら、びっくりするほどわかりやすい。壁の要所に貼られているフロアマップを見ると、コピー機の位置も検索端末の位置もまた一目でわかるようになっている。”物理的配置のわかりにくさ”から”案内のわかりやすさ”までの振り幅がここまで広い図書館を私は他に知りません。(←なんだこいつ(笑))
 で、求む資料をほどなく見つけ、コピー機もまたほどなく見つける。コピー機は全学で共通仕様になっていて、こういうスライド機器に自分のハーバードIDカード(職員証)をスリップさせると、自分のIDのアカウントにデポジットしてある残金から差し引かれる、という仕組み。
070608.JPG
 使っている間はこの機器にカードを差し込んだままにしておいて、その間のコピー料金が差し引かれ、終わったら抜いて帰る。

 2件目。
 展示会図録。ファインアート図書館所蔵。

 ファインアート図書館は、ハーバード大学内美術館であるフォッグ美術館というところの中にある。
 アート専門の図書館は、これまでの一般的図書館での経験を頼りにカンで動いても太刀打ちできないことが多いので、ここもはなっから自力で戦うことをあきらめ、真っ先にカウンターに向かう。
 そしてここでもまた、おもむろにカウンター横のパンフレットラックから、館内配置図とそこへの行き方が1枚にまとまった紙を差し出される。教訓:ほんとに大事。
 で、ああやはり「アート専門の図書館ではカンが働かない」という判断は正しかったな、と思うことには、所蔵レコードに「folio」と書いてあってなんだろうと思ってたら、別置の大型本でしたよ、あぶないあぶない、迷い込んで出られなくところでしたよ。
 ここでもほどなく資料を見つけて、同じくIDスライド式のコピー機でコピーを済ませて、急ぎ、次へ。

 3件目。
 日本語雑誌のバックナンバー。現代日本資料センター。

 現代日本資料センターは、イェンチン図書館とはちがって、アジアやその他の地域の現代社会を研究する感じの図書館内の一部として、別途に組織されている。
 今度の図書館は、できたばかりのぴっかぴか、あまりにも新しすぎて、書架もフロアもサインもすかすかで、手がかりが少なすぎるがためにカンで動きにくい、というタイプ。これも(笑)カウンターへ直行する。こちらは明らかに学生バイト的な感じで、ちゃらちゃらとくっちゃべってる女子2人なんだけど、質問を投げかけると意外と丁寧。但し、サイン類のわかりにくさといったらなく、ごくごく狭くて資料も少ない図書館なのに、いっこうに目指す資料が見当たらない。新着雑誌架を見ても、その内側を見ても、ない。バックナンバーはこの裏手の書架にあるから、と女子の人らはおっしゃるのだけど、さっぱりわからない。3回くらい女子の人にきいて、10分くらいして、ようやく、あ、この事務室っぽい部屋の中に自分で勝手に入っちゃっていいんだ、と理解する。じゃあ「ここのドアを開けて入っていいですよ」くらいの張り紙ひとつ書いといてくれりゃいいのに、ていうか、狭いからといって案内パンフのひとつも作ってない油断さ加減がこういう結果なんじゃないのか、とぶつくさいいながら、求む資料をピックアップして、またここのコピー機のある場所がわかりにくいったらなくて、4度目女子の人にきいて、やっとたどりついたところが。

 では、ここでクエスチョンです。じゃじゃん。
 ここまでの道程で、江上はある致命的なミスをやらかしています。それは何でしょう。

 (考え中)

 答え。
 ↓再掲:コピー機についてるIDカードのスライド機器。
070608.JPG
 ファインアート図書館のコピー機のところに、IDカードさしこんだままだった・・・(涙)。

 便利便利と思ってたところが、思わぬしっぺがえしですよ、”コピーカードを置いてきた”のではなく”IDを置いてきた”ことになっちゃってるわけだから。悪意ある人が拾えば、デポジットしてある3000円使い放題なんだから。
 こけつまろびつ、はうはうの体でファインアート図書館に戻り、カウンターにかけこんだところが、そこのお兄さん、江上の顔を見るなり、”ID置いてったでしょ”(註:ハーバードのIDは顔写真入り)。

 というようなどたばたぶりではありましたが、3戦2勝のわかりやすさのおかげで、当初の思惑よりもはるかに短い時間でコピーを入手せしめたのでしたよ。

 教訓。
 図書館のわかりやすさ/にくさは、物理的配置や分類のわかりやすさ/にくさとは必ずしも一致しない。ましてや、施設の新しさとは何の関係もない。古かろうが、配置が入り組んでようが、分類が新旧だろうが独自だろうが、わかりやすく案内する術はいくらでもある。それができてない図書館というのは、ただたんに、そうする努力を怠ってるだけなんじゃないのか。

 教訓。
 コピーしたら、カードをチェックすること。

 教訓。
 いやあ、文献渉漁は楽しいったらないね(笑)。ひさびさにいい汗かいたよ。

posted by egamihvu at 09:05| Comment(1) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
某文学部の書庫も複雑なので有名だけど、掲示がしっかりしているので迷ったことないです。

某中央図書館の書庫は配置のわかりやすさを求めるあまり(?)雑誌を50音順ABC順に並べることにこだわっていて、職員総出で何か月もかけて「ずらす」っていう作業をしたりするんだけどそんなひまがあるんだったらサイン作れって?
Posted by HL at 2007年06月10日 17:52
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