2007年05月07日

Libraries, Catalogs and the Strange New Digital Landscape / Karen Calhon

 ハーバードのTask Group on Discovery and Metadataというところが、月1で主催なさる、カタログ・メタデータ関係の講演会みたいのがあって(5/4)、それに行ってきたのですね。

 話はそれますけど、こういうのって、アメリカで最新情報が聴ける!とかいうノリになるかというと、別段そういうわけでもなくて、各種委員会の報告書とか検討経緯とか、論文とか記事とか、さらには講演会や勉強会のレジュメやパワーポイントまで、たいしたタイムラグもなくWebで見れたりするわけなんで、別にアメリカに来てようが来てまいが、テンションは一緒なんですけど、もちろん利点があるとすればそれは、その人が有名人(または自分にとっての有名人)であるとか、形にならないようなフリーな内容であるとか、議論や意見交換ができるタイプの集まりであるとか、その人とかその話を聴きに来た人たちとの交流が持てるとか、そういうことであれば、ということですかね。

 で、今回の講演は、LCで、"The Changing Nature of the Catalog and its Integration with Other Discovery Tools"というレポート(http://www.loc.gov/catdir/calhoun-report-final.pdf)を書いた、コーネル大学のKaren Calhounという人でしたよ。その人が、”Libraries, Catalogs and the Strange New Digital Landscape”というタイトルで講演をしてくれはったんですけど、んー、どうかなあ、なんかふつーだったなあ。言ってることはもっともなんだけど、それって、いまさらホールに人を集めてわざわざ言うようなことかなあ。この、江上の感じるもやもや感が、江上と講演者の間のギャップなのか(ほかの聴衆の人もふつーだなあと思わはったか)、江上と米国図書館業界とのギャップなのか(ほかのアメリカのライブラリアンの人たちはなるほどなあと思わはったか)、そもそも日米関係なく江上自体がほかのみなさんから浮いてるのか(きゃーっ(笑))、わからないのですが、んー、ふつーだなあ。
 なんか、おっしゃるには、大学図書館の目録データベースはこれまでのようなののままではダメで、図書目録とか、e-resourceの目録とか、Web資源とか、契約データベースとか、機関リポジトリとかを、統合検索させる仕組みが必要だと。しかもそこには学内メンバーであるということの認証システムをかませることが必要だ。さらにはそのインタフェースはGoogleのように簡潔であることが必要だ、と。そこまでは申し分ない、まったく心底から徹頭徹尾までおっしゃるとおりなんですけど、それを、”将来的な夢のポータル”だとおっしゃる。ちがうだろう、と。それは夢どころか、今日明日にでもつくらなきゃいけない、ていうか、いま現在それがまだできてない時点で既にマイナスポイントなんじゃないのか、と。いうふうに思うんだけど、どうなんだろう、江上が感じてるこのギャップは、LCにそういったレポートを提出なさるような講演者さんとのギャップなのか。伝統的かつ歴史厚く目録構築を行なってきた米国のライブラリアンさんとのギャップなのか。たんに江上が浮いてるだけなのか(きゃーっ)。
 そういったことを踏まえて考えるに、例えば日本から海外の図書館に見学に行って、サービスとかマネジメントとかシステムとかを見て帰ってくるときに、”最新の”とか”日本にまだないもの”のほうばかりに目が行きがちだと思うんだけど、もしかしたらそういうことだけではなくて、むしろ、図書館の歴史が厚くてこれまで長いこと伝統的なサービスや整理・目録を手抜きなく構築してきた、がために、それを捨てきれないでいる、ていう空気感みたいのもあったりするんじゃなかろうか、と。そういうバックグラウンドも込みで見ないと、うわっつらだけで”最新の”サービスだのシステムだのを日本に紹介しても、意味ないよな、と。いうことを、Karen Calhounさんの話を聴きながら、ぼーっと思っていたよ。

 あと、”Find it on Google, Get it from Library”ていう標語がばばーんっ、と出て、思わず笑ってしまった(→http://hvuday.seesaa.net/article/37714320.html)よ。

 来月はRDAの話らしいので、たぶん全然歯が立たないで打ちのめされると思うよ(笑)。

posted by egamihvu at 07:22| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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