2007年04月04日

デポジットライブラリー送りの図書の書誌に、件名・分類を付けるべきか

 全館ミーティングというのに参加したよ。
 HYLのスタッフほぼ全員が、会議室的なところに集まって、ミーティングをするという。(これは毎回なのかどうかは知らないけど)最初によその人の講話が1時間ほどあって、あと30分くらいで諸事連絡・報告・討議みたいのをするという。
 いやあ、これがアメリカ人の議論ですか(笑)、ていう理解が正しいかどうかはわかりません、後からきいた話によれば今日のはかなりうるさかった部類らしいので、でも、それにしてもかな白熱した議論の場に遭遇したですよ。
 テーマは、HD(Harvard Deposit、ハーバード大学が郊外に持つデポジットライブラリー)に送ってしまう図書について、OPAC上の書誌がタイトルとか著者とかだけのミニマムレベルで、件名・分類がない、これはいかがなものか、という館長の提案。
 これに対してそれぞれの立場の人がおっしゃるには、
 「件名・分類がないと探せない」
 「探せないなんてことない」
 「そういう本がほしい人は、タイトルなり著者なりがわかってる人だ」
 「実際に探せないと不満の声が来ている」
 「実際に探せる人がいる」
 「グーグルに負けていいのか」
 「グーグルがあればOPACに件名・分類がなくてもほしい本が特定できるじゃないか」
 「若い人はそれで申し分ない」
 「若くない人はそれでは使えない」
 「人が減ってんのにそんなんでけへん」
 「じゃあデポジットに送ってもうてブラウジングもでけへんのやったら、探せへんやないか」
 「探せへんことない言うてるやんか」
 日本と変わらんなあ(笑)。(←その証拠に、しまいには関西弁で聞こえ始めた)
 でも日本とちがうことの大きなひとつは、書誌の品質を是正せよ的なことを積極的に言うのが、管理職側だった、ていうところかしらん。

 ちなみに江上の考えとしては、
 ・他にやるべき仕事がほとんどなくなって余裕があるんだったら、やったらいい。
 ・そうでないんだったら、ミニマムレベルでも仕方ないから、数とスピードのほうを優先させたほうがいい。
 ・もはやいまどき、直感的な検索に対するお答えへの期待度について言えば、Google様に勝てるわけがないんだから。しかもGoogle Libraryがある程度成功した暁には、紙媒体の検索についてだって直感的検索で高精度の結果が得られるようになるんだから。そんなご時世に、件名や分類のような昔気質の概念で太刀打ちしようとしないほうがいい。GoogleにできることはGoogleにやらせといて、Googleにできないことで勝負すべき。あるいは、Googleの検索結果に図書館所蔵情報へのリンクをつけるといった棲み分け共存で行くべき。
 ・で、全文テキストだってGoogle様が与えてくださる昨今において、なおも図書館を頼る人というのは、モノを欲しがる人たちなんじゃないのか。
 ・だとしたら、その人とモノとを確実に結びつけることを保障するツールとしてのOPAC、(書誌情報主眼とかサブジェクト統制とかのためのではなく)所蔵情報へのアクセスを主眼にしたデータベースとしての、OPACが必要なんでしょう。(註:その”所蔵情報へのアクセス”を高精度に保つという目的での”書誌情報の品質”は必要。でも、件名や分類はあくまで”書誌情報へのアクセス”を高精度に保つというものだし、それは早晩Googleに負けちゃう。)
 ・という考えを踏まえるならば、件名・分類のないミニマムレベルでも仕方ないから、ひとつひとつのモノへのアクセスを保障するために、数とスピードを優先させたほうがいい。

 これは、書誌や目録を軽視するが故にそういうふうに言ってるんではなくて、もうそういう考え方でもしてしまわない限り図書館の書誌・目録は生き残れないよ、という危惧感ですよ。図書館目録が生き残る・残らないとかいうノスタルジーは利用者にも資料にも関係ないからかまわん、という考え方もあるだろうけど、図書館目録が生き残ってくれないとモノとしての資料へ利用者がアクセスできなくなっちゃうだから、それだとサービスも何もあったもんじゃないでしょう。

 あと、「優先させたほうがいい」と言ってるのは「数」であって、「量」ではないですよ。コピーカタロギングだけしかしなくて、資料の異なり点数が一向に増えないような、「量」一辺倒でかまわん、とかじゃないですよ。

 それから最後に、上記の議論の概要については江上のお粗末な英語力という超強力なフィルターがかかった末のものとしてご理解くださいよ。だって最初の貴重書図書館の人の講話なんか、言ってること3割くらいしか理解できなかったもの。しかも、理解っつったって、答え合わせしたらたぶんその3割のうちの半分はまちがってるにきまってるもの。それは言ってみれば、中学生が解説なしで見た能舞台「遊行柳」の感想文、くらいに思っといてもらったらいいですよ。(←全然ダメじゃん(笑))

posted by egamihvu at 10:51| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
それで本日の京都のとある図書館における目録に関する議論としては、「派生前誌」はOPACでは英語でなんて表すか?ってことでした。AACRにはぴたりとくるものはないのです。
確かこのお題、江上がそっちに持って行った宿題じゃん?(笑)
Posted by HuiLi at 2007年04月05日 00:29
I've forgotten it!
I'll check.

↑て投稿しようとしたら、半角英数のみのメッセージはSPAM防止で受け付けません、ていわれたよ、そりゃねーぜソニョリータ。
Posted by egami at 2007年04月05日 01:21
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。
この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/37714320
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。

この記事へのトラックバック
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。