2009年02月18日

サイズから構成へ

 もちろん、掲載先の空気をつかんだからといって、じゃあそれによって自分の書きたいこと/書くべきことがガラッと変わってしまうのか、論点をすりかえてしまうのか、とかいうことではないのだけど、とはいえ、サイズとか外形を無視して内容が成立するということは、まずありえんだろう、と。
 たとえば、「米国の大学図書館の情報リテラシー教育について、ハーバードでの見聞を書いてくれ」という依頼をいただいたときに、じゃあ自分としては、網羅的・体系的にそのことについて腰を据えて調査してきたわけではないけども、いくつかの事例を実際に拝見してきたという経験はあるわけなので、そのいくつかの事例をころっころっころっと並べて報告する、というところから足がかりにしていこうか、と、なんとなぁくイメージする。
 その、なんとなぁくなイメージが、掲載先のサイズなり空気感なりの中で、果たして成立するのか? 実体を持った原稿としてそこに登場させることが、可能なのか? 可能でなければ、どこをどうモディファイドすべきなのか? ということを、まあ、すりあわせる、といった感じですよね。

 さて、親和性の高いものをピックアップしてながめる、という作業は置いとくとして、特に親和性が高いものでなかったととしても、個々の先人原稿をながめることでいろいろなことを把握するというのは、わりと有用なところが多いですよ。
 それはたとえば、(実際の)字数・文量から、サイズ的にゆってどのへんまでのことを言えるか/言えないか、ていう精粗やら深度やらのようなものを測ってみたり、とか。みなさんがどんな構成を組んでいるかによって、自分がとるべき構成はどういったものか、もしくは自分がとりたいと思っていた構成がアリかナシか、ていうのを探ってみたり、とか。

 今回の某誌でも、たとえばぽんっと最新号を手にとって、とある特集のもとに集められた数点の論文をつらつらつらとながめてみるというと。

 要件としては「刷り上がりで6ページ程度」と言われてたのだけれども、実際には圧倒的に”5ページ”が多い。この5ページの人たちの実際の字数がどれくらいなのか、きっちし12000字書いたら5ページになるのか6ページになるのかはわかんないけども。
 で、その5ページのうち、冒頭の標題と抄録のエリア、末尾の英文抄録のエリア。そして、これは本文に含まれますが、注釈の部分が多い人は多い、という感じ。それをさっぴくと4ページ、下手したら超えない人も出てきそうな勢い。
 まあじゃあ、少なめ少なめで、抑えめ抑えめで行ったほうがいい/行っても大丈夫そうだな、というふうに思う。どうせ書き始めたら字数はどんどん超過してしまいがちな自分なのだし。

 さらにいうと、たいていの方が写真・図版・表の類を、必ずといっていいほど3-4点は載せておられる。いままでの自分的にもここがわりと盲点だったというか、その掲載誌が、写真・図版のたぐいをふだんに載せたい空気のところなのか、それともそんなんは別になくて最低限必要な図表しか載せてない空気のところなのか、が、あとから指摘されて「しまった!」ていうことが何度かあるよ。しかも今回の江上の場合だと、米国で滞在してられたころの経験を踏まえて、的な前提で依頼していただいているわけなので、まあおそらくは数枚の写真を、しかも当地の情報リテラシー教育の現場の、臨場感あふれんばかりの生写真を期待されてるのかも。そんなの撮ってねえっつうの。
 ということを考えると、写真少なくとも2-3枚のスペースをまた考慮して、実質の本文部分は多くても4ページ程度で考える、くらいがよさそう。

 さて本文部分は、たいていの人が「はじめに」などの導入部分を持っておられる。”導入”については別途考えます。で、事例をいくつか章立てで報告して、最終的にそれをまとめる、というような書き方をしている人がおられて、このスタイルがたぶん今回自分がやろうとしているのに一番近かろうな、と見積もって、その人のと他の人との各稿を遠目でずらっとながめて、うん、別段突出することなく馴染んでおられる。このスタイルでこのステージに登場することで、場を乱すなんつうことはなさそうだな、という感触を得るよ。ただ、その方の各章の事例報告をながめていると、全体の文量からいっても部分部分のバランスからいっても、そうそう詳細な描写ができるわけでもなく、ひとつひとつあげつらうかのように分析なり検証なりを注釈なり加えつつ書いていけるわけでもなさそう。それは、ステージの広さ、ホールの奥行きが、そこまでのことができる容れ物ではない、という意味で。なので、最初の最初頃にはだいぶ気合い入れて追加調査せなあかんだろうか、と考えていたけども、この調子だと、必要なのは気合い入れた追加調査ではなく、背景など漏れ落ちそうな説明を丁寧に加えること、のほうかもしれんな。それでいて若干の補完は必要にしても、深追いはしないほうがいいかもしれない。と、ほんとかどうかわかんないけども、なんとなく納得する。

 だいぶ情緒面なことを云々してるけれども、この、何となくな納得があるかないかで、不安雑念なく、集中して筆を進めていくことができるか、が決まってくるような気がしているよ。なので、たいていはこういう、心積もり的なところから始めているよ。

 いまのところ。

・既に書いた内容+丁寧に説明 / 若干の補完・追加調査、程度。 
・導入+事例が大4/中6程度+持論展開。写真2-3枚+注。標題・抄録・英文のスペース。
・表や文書的資料でおもしろいのがあればはさんでも楽しい、かも。

posted by egamihvu at 12:54| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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