2008年10月21日

HVUday大反省大会--あなたの日記ものぞかせて

 研修の報告に大事なこと。
 オープンであれ。
 そしてできれば、リアルタイムであってほしい。

 それはもう、先に書いた(http://hvuday.seesaa.net/article/106483691.html)ことなんだけども、研修の内容どころか存在すら充分に周知されていないとかじゃだめだろう、と。報告も、例えば文書が書かれたとしても、そのファイルが内部向けの事務文書に留まったまま、オープンな場では公開されていない、ていう例も少なくない。運良くwebに載ったとしても、だいぶ見つけにくい・見つかりにくいところにある、ていうんでは、やはりちょっと哀しいかろう、と。
 いやこれね、探すのほんとにしんどかったですよ、見つかんないんだもの。

 成果が広く共有されなかったら、もったいない、ていうだけの話ではなく。

 研修? ああ、行く人が行くってだけのやつでしょ、あたしらにはカンケーないし、人が減るだけメーワクな話だっつーの、ふっ。

 研修内容を還元、つってみたところで、結局はその間に席が空くわけだし、元の職場にどえらく負担をかけることには変わりない。これが成り立つには、”研修”というものそのものに対する、たくさんの人の理解と協力というものが、どうしても不可欠ですよ。
 そんなところへ来て、「あたしらにはカンケーないし」なんてこと、思われてる場合じゃないっつー話ですよ。

 もったいないから、コスト回収、という以前の問題。
 還元は人のためならず、自分自身のためですよ。

 で、まあさらに言うなら、リアルタイムのほうが効果が高いし、後から思い出し思い出し書くよりも、その場でその時で書いたほうがええもん書けるし、なにより楽しいよ。

 ていうかですね、長期・滞在型の研修を実際に行なってこられた皆さんのなかにも、オフィシャルなそれはないものの、プライベートなレベルでのブログだのなんだので現地の様子を日々紹介してる、ていう例は、江上が見つけ把握してる限りでもたくさんたくさんあるのですよね。ありますよね。ねっ(笑)。
 これがもうあと一歩進んで、オフィシャルな場で展開され、その成果が広く共有される、ということを期待したいのですよ。

 ・・・・・・いや、そうはいっても、そのあと一歩がだいぶしんどいんですよね、うん。

posted by egamihvu at 20:50| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

HVUday大反省大会--人事とシンクロナイズド

 ていうかですね、図書館活動・運営について全般的に学ばせる、などという極々ざっくりとした方針の研修って、そもそもどうなん? ていうのは、もっと問題視されていいんじゃないかと思うのですね。
 海外に行くことだけで箔が付く、とかいうようなレベルの研修なり国(失礼m(_ _)m)なりであればそれでもいいのかもしんないけど、そうじゃなきゃ、研修の目的なり期待される効果なりというものは具体的に意識されねばならんことでしょう。
 うん、じゃあ具体的にすればいいじゃん。っていう段になって壁にぶつかるのが、いまの日本の大学図書館人事のあり方なわけで、おおかたの我々が、個人に専門分野・専門職種が認められることなく、それどころか担当すら固定されず、不確定な人事異動をいつ何時となく受ける存在にある。すなわち、「この人は××をやる人」というのが認められても固められてもなくて、時の為政者の都合によってころころと変化するというんであれば、この人が海外の、いやさ、海外でなくたってどんな研修に行ったところで、その目的だのテーマだのってのが具体的には、そりゃまあならんでしょう。期待される効果、つったところで、それ自体、どういう職種のどこの部署で誰によって期待されることを言ってんの?てなるし。
 結果、漠然とした「人材育成」「マネジメント能力の習得」「実務の経験」「現地の事情調査」、そして伝家の宝刀たる「交流とネットワーク作り」といった言葉を並べるに至る。そういうことですよね。
 そんな看板で研修に来てて、じゃあ今度は迎えるほうにしたってですよ、この人、何やる人とも決まってないらしいし、帰国後何の仕事に就くかもわかんないってゆってるようじゃ、いったい何をどうしてあげたら役に立つんだろう?と考えあぐねてしまうことになるよ。もしくは、こないだ来たあの人、これこれのことをやってもらったり体験してもらったりどこどこに滞在してもらったりして、よかったね、と思ってたら、帰国後はぜんぜん違う内容の部署に異動したんですってよ。それどころか、図書館じゃないとこに異動したんですってよ。・・・・・・いったい私たちが協力してあげた研修はなんだったの(怒)。っていうことになるでしょう、そりゃ。日本のそういう事情をすでに心得ているライブラリアンさんに至っては、××について日本でも実現させるべく調査しに来ました、話を聞かせてください、なんてこと言ったところで、どうせ帰ったらじきにぜんぜん違うとこに行くんだし、実現なんてしやしないんだろうよ、ていうか、入れかわり立ちかわり来やがって、何度同じこと調べに来たら気が済むんだ、この人らは。ってなったとしても、文句言えんでしょう、そりゃ。

 何のための研修?
 ていうのが、行く側、迎える側、行かせる側、三方そろって具体的に意識されてること。
 ・・・・・・なんか、書いててむなしくなってきたなあ。そんなこともはっきりしてない研修って、なんでやってるの?て問われて終わりじゃないか。

 もちろん、ざっくりと漠然としてるからこそ得られる利点、ていうのはありますよ。あるんです、これは絶対に。しかも、それは他の方法ではまったく得がたい利点だと思います。
 なんだけど、その利点が得られたっていうのは、結局はかなりの結果論的な産物だと思うので、やっぱちょっとちがうとも思う。このへんはむつかしいけど。あと、極端にそれ一辺倒っていうのは、これはあきらかにおかしいね。

 九大さんの例で、長期研修の目的が明確に”機関リポジトリ”で、研修中も帰国後も両方その業務を担当、ていうわかりやすい例が、たぶん一番しっくりくるような気がするよ。それでいて充分に長期であれば、上記の”ざっくりしてるからこその利点”のほうだってだいぶ得られるんじゃないかという予想が立つので。

 自分が”行く側”になって、他のいろんな”行く側”の人の話をきいて、かつ、”迎える側”の立場のたくさんの人とざっくばらんにしゃべってみて、↑そういうようなことを、わりと痛切に、しかも切なさまじりで、考えてみたのでしたよ。
posted by egamihvu at 20:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

HVUday大反省大会--いいことばかりじゃないけど

 これについては、再録。
 2007年9月7日
 http://hvuday.seesaa.net/article/54296296.html

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 海外の図書館を実際に見学したり、滞在していろいろ勉強したり仕事したりするじゃないですか。そうするとこれ、絶対的に、いいことばかり起こるわけでも、いい話ばかり聴くわけでもなんでもない。”アメリカの大学図書館”は日本の大学図書館員にとって夢のパラダイスでも理想郷でもなんでもない。日本と同じように、ほったらかされてる仕事もあれば、教員や大学の無理解もあれば、残念でうっとうしい管理職もいれば、お寒い先送りやたらいまわしもある。日本のほうが圧倒的に長じてる面だってあって、そんなことでどうすんだよアメリカさんよ、と思わず説教したくなることだって、なくはない。
 なんだけど、こういうちょっと公的なところで報告したりしようとするならば、まあ、そんなことはそうそう言えへんわなあ、と。いいことばかりかいつまんで言い立て並べないと、かっこがつかないってこともあるし、わざわざ報告する甲斐がないってのもあるし、何より、お世話になった先方さんのことをそうそう悪し様には言えるわけはないし。ほんとは先方さんのメリット・デメリット、自分らのメリット・デメリットを客観的に並べ立てて、それぞれのメリットを丁寧に分析・採用していければこれほどよいことはないんだけど、でも、やっぱどうしても「先方さんのメリットVS自分らのデメリット」という図式ができあがってしまっちゃう。
 ていう感じで、話をしてみると、結果、”アメリカの大学図書館”は日本の大学図書館員にとって夢のパラダイスであり、理想郷であり、ユートピアであり、よろしくネッであるというふうに、行ったことのない人たちにとっては聞こえてしまうわけなんで、そういう話を聞かされた結果、それにひきかえ自分らは、とブルーな気持ちでとぼとぼと会場を後にする聴衆が量産されるとしたら、そうじゃない、ちがうんだ、ということを、声を大にして言いたいと思うよ。
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posted by egamihvu at 19:57| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

HVUday大反省大会--お箸の国・ニッポン

 ハーバードさんなり、どこかしらのアメリカの大学図書館さんなりで、現在盛り上がっている活動とか、成功しているサービスとか、合理的と思われる運営・制度とかを、たくさん目にしてくるわけじゃないですか。ラーニングコモンズだとか、図書館カフェだとか、保存書庫のあり方だとか構造だとか、専門家を雇う人事制度とか、チャットレファレンスだとか、お昼休みの勉強会だとか。
 ところで、じゃあそれがとてもすばらしいということがわかったとして、それを今日明日にでも自国・自学の図書館に持って帰って、直輸入で導入してやろう、てなったときに、果たしてそれが可能かどうか、効果があるかどうか、なんていうのは、ちょっと落ち着いて考えないと甚だ疑問である、ということになってしまいますよね。
 そりゃそうだろう、とは思うんだけど、これが意外と、短期でだっと行って、ばばんっと見せ付けられて、うひゃぁと驚愕して、すぅっと日本に帰ってくる、ということをやると、なかなかそういうふうな落ち着いた、というよりは冷めた目で見るなんてことは難しいですよ。目新しいものなり違う世界なりをいきなり冷めた目で見る、ような達観した人なんて、そうそういないでしょう。それができるとしたら、ある程度長いこと滞在してからこそ、だと思うのですよ。
 ある程度長いこと滞在する、ちょっと冷めた目で見ることができるようになる。そうすると、一見輝かしいばかりと思われていた先進的・専門的な図書館活動・運営の、あちらこちらにほころびのように見えるマイナス面に気付いてくる。或いは、じゃあそのすばらしい活動や運営は具体的にどのようにして成り立っているのか、ということを目を凝らしてみたり、裏や横や斜からのぞいてみたり、逆算的につるをたどってみたり、土台をちりちりとほじくってみたりすると、ああ、なるほど、そもそも図書館以前に、この大学が、この社会が、この国の文化・習俗が、この土地の人間性が、こうこうこうだったから、この図書館が成り立ってるんだな、ということがやっとわかってくる。

 ミーティングでは誰がどう発言し、物事がどう決まっていくのか。
 図書館で使う膨大なお金はいったいどこから湧いてくるのか。
 そもそもこの国の人にとって”寄付”や”基金”とは何なのか。
 人を雇うとはどういうことで、人が働くとはどういうことか。或いは休むとはどういうことか。
 学生さんは授業でどんなタイプの課題を与えられ、それにクラスメイトとどう取り組むのか。
 そもそも学生さんはどこに住んでるのか、何を持っているのか。
 ふだんから何をどれほど飲み食いし、どれほど機関銃のようにしゃべるのか、どれほど他人に対して遠慮しないのか。
 24時間開いてるコンビニなんか1件もない大学街において、図書館の24時間開館だとか図書館カフェだとかの持つ意味は何なのか。
 いったいこの国のセキュリティ意識といい加減な油断さとのバランスはどうなっているのか。
 地震が起こらない土地では、書架の積み上げ方というのがどこまで大胆なものなのか。
 赤信号なんか誰も守ってる風に見えないのは、いったいどういう了見から来るものなのか。そんな人たちにとって、カタロギングルールとはどういう位置づけのものなのか。
 時間を守る、というときに、どこまでだったら守っている範囲になっているのか。一度口に出して言ったことは守られるという前提は、どこまで有効なのか。
 労働者はどんな顔して接客し、客はどれだけの行列に待たされることに慣れっこになっているか。
 それでいて自販機を誰も使おうとしない有り様っていうのはどういうことなのか。
 なぜ2回に1回くらいの食事が、手づかみでサンドイッチという羽目になってしまうのか。箸を使わず食事した後で、この人たちは図書館で何を手に取ろうとしているのか。
 注文したはずのチーズがサンドイッチに入ってないと訴えたときに、相変わらず無愛想なままでぷいと厨房に戻るのはなぜか。
 そして、こちらが自分から言わなければ、ドレッシングどころかマヨネーズも塩もかかってないサンドイッチを食べる羽目になるようなお国柄において、サービスとはどういうものと考えられているのか。

 というようなコテンパン(笑)な経験をしたら、図書館サービスなり運営なりのある側面だけを切り取るだけでもどうかと思うのに、ましてやそれを生のままで直輸入しようなんて、どんなハナモゲラ俳句だよ、てなるよね。

 ちょっと書きぶりがしつこくなってしまったけど、たとえ先進的または専門的なサービスや制度でも、そのまま日本の大学図書館に適用できるわけではない、ということは、長期・滞在型研修の経験者であれば少なからず語っておられること、だと思うのですよ。

 重要なのは、目に見えているサービスや制度そのものではなく、それによって利用者に何を保証しようとているのか、資料をどう守るつもりなのか、のほうなんだとしたら、その背景を理解することができれば、同じノリで我々の理想を実現しようとするにあたって、じゃあお箸の国・ニッポンではどう動けばよいか、ていうのが自ずとわかってくる、と、思いたい。希望。
posted by egamihvu at 19:56| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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